終末の過ごし方 感想

DL版プレイ。

総評

評価:★★★★★★★☆☆☆

テキストとシステムはさすがに古臭く若干つまずいたが、グラフィックや音楽、雰囲気はとても好み。
シナリオは…

テキスト

台本っぽいテキスト。視点がころころ変わって場面もぶつ切り。
頻出する「赤ッ。」などの古の漫画的表現がやや寒い。いや当時はナウかったのかも…?
先生がおちゃらけているときの昔の痛い女オタみたいな口調がちょっとキツかった。
でも、今の時代でも光る描写も散見しました。

しょっぱな「カメラが横へスクロールして~」(新聞部部員がカメラを持って終末の学校の風景を撮影しているという導入なのかと思ったらまったくそんなことはなかった)、「タイトルコール」という文字の後にタイトル画像が出てくる謎の入り…
もしやエアOP動画なんでしょうか。

システム

次の選択肢までスキップが遅い、既読スキップなし。
バックログはマウスホイール対応なしでポチポチしないといけないのが地味にツライ。

音楽

日常のピアノテーマ好き。あとラジオのテーマも。
切り替わるときのつなぎがちょっとおかしい気がする…

グラフィック

シナリオの短さに比べてスチルは多め。
ゲームの世界観や空気に似合ったタッチがとてもよき。
背景と立ち絵と一枚絵で統一されているのもいいですね。

シナリオ

脇カプが(短いシナリオの中では比較的)がっつり描写されているのに対し、主人公カップルは薄い。
むしろ主人公が薄い。
ラジオのDJの方がたくさん喋っているようなw
主人公カップルにやらせたいことを4分割した結果、シナリオが薄まってしまったのかなあ…と。
ヒロインを減らしてその分エピソードを充実させてもよかったのではないかな。

キャラクター
先生とショタ

いまいち興味なかったけど…終わり方はよかった。
一緒に終末を過ごすより、先生が少年の思い出に残る大人の女として振る舞うエンドのが好きかも。

重久と千絵子

歳を食ってくると、歳の差カプを見ても「はぁ…こんなオッサンの毒牙に若い娘が…」などと考えてしまう…
兄貴と似たような真似をしてしまっているという葛藤がオッサンにあってもよかった。
手作りパンに喜ぶ重久、おんぶされた千絵子が陸上とは違う景色に触れて…のシーンが好き。
こっちのカップルは圧倒的に一緒に終末エンドのが好きですね。

歌奈

キャラクターとポジション的におまけっぽいルートかと思って最初にプレイ。
第一印象どおり無難な感じだったが、振り返るとこのルートがいちばん「らしい」気がした。

いろは

難しい話はわからんちん。
「最期の約束」の唐突なぶっこみ感はすごかったけど、「週明けラーメン食べに行かん?」は好き。

終盤に脇カプ描写が食い込んだせいか薄っぺらく感じた。
親ほっぽいて男と過ごしていいのか?まあ両親は夫婦水入らずで過ごすのもありか…
と思っていたら香織ルートで母子家庭と判明。
もーーーおまえってやつはーーー

香織

緑が母子家庭だと判明して、緑さん…あなたってひとは…と衝撃を受けていたら香織が
「私、彼女に嫌われてるのかも、だって彼女はあなたのこと…」
などと言い出し、こいつもスゲー嫌な女だなと思った。本人に言うなや。
その前の「私、何か彼女の気に障るようなこと言ったかな?」とかね、完全に印象誘導じゃん。

プレイ中は薄いなあと思っていた屋上組のが総じてよかったな。

DJ

ラジオのDJがキャラクターもシナリオ(トーク)もいちばん好きww
いいひとや…(゚´ω`)ホロリ
「なにもかもが中心から崩れてゆく」
ググっても出てこなかったけど好きな詩人って誰だろ。