EVE burst error A 感想

rebirth terror(burst error R 同梱)を購入したのですが、どうにもPS4を起動するのがめんどく、このままだと一生積むなと思ったので、セールで安かったこともあってPC版を購入しプレイ。
せっかくなのでR18版でw
でも、振り返ると全年齢にしておけばよかったかな。

総評

評価:★★★★★★★★☆☆

コマンド総当たりシステムが足を引っ張るものの、主人公二人ともきちんと有能で楽しめるシナリオ。
終盤で失速してしまったのが惜しい。
本作最大の謎:シイタケの断面図みたいな目とはいったい…

シナリオ

どんでん返しというよりは、大量にピースがばらまかれ、徐々に嵌まっていくという感じ。
このピースはこっちか?あれ違う?と推理しながら進めるのが楽しい。
W主人公のニアミスや、あちらの視点での人物や出来事がこちらの視点では…という展開にとてもわくわくしました。
主人公二人とも有能だと伝わる描写がしっかりあり、対峙する人々の食わせ者っぷりもなかなか。
しかし視点が合流してからはすぐに失速し、最後は「これが答えだオラ!」とばかりに物理でぶん殴られます。
ツッコミどころ満載なのだが、あれで本当にいろいろ説明つくんだろうか…総当たり面倒なので再プレイして考察する余力なし。
犯人は3/5当たりました。
うーん絶対あいつ一人は殺ってるだろと思ったんだけどな…

ギャグはしつこく、さすがに古めかしいけど、くすりとできる部分もありました。
小次郎編で海へダイブを選んだ時のまりなのリアクションが豊富なのがすごい好き。

小次郎はエロゲ、まりなはハードボイルドなシナリオ。
足で捜査するパートが多め(体感)の小次郎編よりは、まりな編の方が潜入したりスリリングで面白かったです。
両編とも主人公が惹かれるキーキャラクターに魅力を感じず、そのへんは楽しめなかった。

ラストはそれまでに築き上げた人間関係が薄っぺらいので、いまいち感動できず。
いやだってまりな以外ほぼロクな交流なかったよね???
事件の詳細な解説や後日談のエピローグはほしかったところ。

ビジュアル

時の流れを感じる…
アニメーションは雰囲気あってよかった。
まりなのチャイナドレス姿がめちゃくちゃ好き。
弥生の胸が小さめ扱いなのは納得いかない…

システム

心と時間に余裕がある時でないとクリアはできなかったでしょう。※夏休みにプレイ
会話はぶつぎりで何度も「話す」を選択しないといけない、ちょっとしたフラグ回収であちこちの場所に行ったり来たりするのがとっても面倒。
まあ、ギャグが肌に合うなら苦にならないかも。
ヒント機能はよいですね。
移動先だけではなく、コマンドすべてヒント表示してくれてもいいレベル。
マルチサイトは、このゲームの目玉の例の場面ではなく、船上で小次郎とまりなが出会うところで一番キタキターとなりました。
二か所くらい、一方の主人公しか知らないはずのことをもう一方が知っていることがあった。
フラグ管理ミス?

キャラクター
小次郎

あんまりかっこいいとは思えなかった…
有能だとは思います。
一部の言動にややハードボイルド味はあったけど、エロ導入のアレさと最中のオラオラっぷりは、ハードボイルドとは呼びたくないな…
コブラ(それはまぎれもなくヤツさ)とかは好きなので、何で小次郎はダメなのかなと考えてみると、本命以外にも誰彼構わず好きだ好きだ言うあたりが合わなかったのかな、と…
世のハードボイルド主人公は口説き文句は言っても愛を囁くことは滅多にしないという、個人のイメージ。まあ北方謙三しか読んだことないんですけどね。
ふつうにエロゲーの主人公って感じ。

まりな

長年パケ絵から抱いていた印象と真逆でびびった。
システム(コマンドでのギャグや奇行)の都合上、こういうハチャメチャなキャラにせざるをえないのかな…
前半、いかにも男性が考えた女という言動でメンタルが男っぽいなあと思っていたら、案の定レズプレイをおっぱじめる…
まあでも、中盤くらいからなんだかんだ好きにはなりました。
男運が悪いと言うか、男を見る目がないと言うか…
恋愛観はかわいい。同年代の義理の娘が出来てもバッチコイな度胸は好きです。
続編では素敵な彼氏を作ってあげてください。
と思ったけど、毎回失恋しそうなイメージある。
まりなこそハードボイルド主人公のお約束を踏襲したキャラではなかろうか。

プリン

古来より存在する伝統的おしかけ妻系のトラブルメーカーヒロイン。
助けてもらってお礼も言わず、人んちの薬を勝手に飲み、風呂に入り、冷蔵庫を開け、あり合わせというにはいやに豪勢な料理を作り(一週間分の食材とかだったらどうするんだ)、相手の宗教を確かめもせず豚肉を食ったと騒いでむりやり吐かせ(でも自分が水着を着たり肌を見せたりするのはOK)、淫行の疑いをかけられる恩人に追い打ちをかけ、大金をパーにし、怒られたら水着を買ってやるまで拗ね、一方的に妻や恋人を名乗り

何だこの女は???
一人は殺ってるわと思ったのはコイツです。

真弥子

ノルマのように小次郎に惚れるな…と思いました。
せっかくまりなが何度か恋愛の話題を振っているのだから、そこでフラグをほのめかしておけばよかったのに。
「みんな大好きよ…笑って…」とやられても、そんな大好きとか言うほどの関係まりな以外とは築いてないじゃん…としか思えず…
合流以降のシナリオでそのへん何とかしてほしかったなあ。二日もあったんだからさ。
とはいえ中の人の演技がすごくよかった。

オジサマ

惹かれてはいけない立場なのにどうしても惹かれるのを止められない罪なイケオジ
…にはとても見えない。
露骨にうさんくさくてキモイおっさんなので、まりなが「ウフフ、面白いヒトね…」とやるたびに「どのへんが???」ってなる。
娘の友人に堂々と手を出すヤバイやつ。
まりなが結婚の二文字を出した瞬間にあっ(察し)となるわけだが、まあ、しっかり過去のツケを払ったということでしょうかね…

本部長

作品一いいキャラをしていると思う。
まりなを重用しつつ、あくまで実利を取ったうえで動いているのかと思えば、「君がいないと面白くないよ」と危ない橋を渡って手を貸す時にさらっと言ってのけるのが心に残りました。
男女の仲を超越した信頼関係いいよね。

ヒロインたち

みんなチョロイなあ…と…
ヒロインの中では茜がいちばん好きだヨ。

そのほか

時代なのかライターの嗜好なのか、不倫の恋って大人よね!という感性は理解できないですね。
訴えられろ。

船爆発の時のアナウンス誤字ちょっと笑っちゃった。
「慌てる必要はありまん。」

基本的にモテ男モテ女扱いされる人がそう見えないんですよね…
特にバーでのアクアはクソダサ私服もあいまってモブ村人(?)にしか見えない。

小次郎はまりなにはコナかけないし(プールではちょっとナンパしてたけど)合流後のシモ系の冗談にも乗らずに溜息つく辛辣さ。まりなもまりなで手厳しい。
同じ主人公属性ゆえの同族嫌悪で反りが合わないのかな、と解釈しました。